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腸内細菌と酵素4

酵素について、間違った情報を解説します。

腸内細菌と酵素」でも記載しましたが、

★酵素は生き物ではありません。
     →酵素そのものは命を持っていない。

アミノ酸からできたタンパク質で、道具・機械のようなもの。

1つの酵素は1つの働きだけをします。

★酵素は栄養ではありません。
     →酵素を食べても胃で分解されてしまいます。

ですので、食べた酵素が酵素の能力を持ったまま、体の中で活躍することはできません。

タンパク質を構成しているアミノ酸とビタミン、ミネラルなどを材料として酵素は作られているので、消化されるとアミノ酸となり、体の細胞を作る原料にはなるので、その意味では栄養になりますが、酵素そのものが栄養となるのではありません。

★人間が生産できる酵素の量は決まっている
     →そのようなデータは無いそうです。

★年齢と共に体内の酵素が減少するので、外から補いましょう
     →酵素は体内でしか作られません。

加齢とともに酵素が減少するのは、老化のためであって、酵素が減るから老化するのではありません。

★消化に使われる酵素を節約するために、酵素が含まれる生の食品を摂取しましょう。
     →節約にはなりません。

食べた酵素は消化されてしまうので、体内で酵素として活躍はできません。

しかし、食事と同時に消化酵素が含まれる食品(生野菜・発酵食品・フルーツ)を食べれば、消化には役立ちます。

以上の事からわかるのは、酵素をたくさん摂ったからと言って、

酵素の力でダイエットができるわけではない。
酵素の力で老化を防げるわけではない。
酵素の力でアンチエイジング効果なんてない。

ということです。

ここで、今までの努力は無駄だったのか、と落ち込まないでください

腸内細菌の視点から見ると、酵素をたくさん摂るということは、食べた酵素がバラバラに分解されて、数多くのアミノ酸と数多くのビタミン・ミネラルが、腸内細菌のエサとして、豊富に供給されるわけですから

腸内細菌のパワーで、ダイエット・アンチエイジングが可能になると言うわけです。

やはり大事なのは、腸内環境を整えることなのですね。

腸内細菌を増やす生活をしましょう。

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腸内細菌と酵素2

私たちの体は、食べ物を原料にして作られています。

その食べ物を、体に取り込めるように細かく分解してくれるのが酵素。

そして、吸収された栄養を材料にして、体を作るのも酵素。

体のいろいろな部分を修復するのも酵素。

その後、体の中で不要になったものを排出するのも酵素。

つまり、人間が生きていくためにのすべてに関わっているのが酵素なのです。

食べ物の分解、栄養素の吸収、タンパク質やビタミンなどの合成、体の悪い部分の修復、病気を治す、ホルモンや神経組織の調整、毒素の排出、免疫力を高める、などなど、酵素が働いてくれるから生きていけます。

人間だけではなく、あらゆる生き物は酵素の働きがなければ生きていけません。

酵素は「命の源」なのです。

この酵素はどこで作られているのか?

酵素は特定の器官で作られるのではなく、体のほとんどすべての細胞が、必要に応じて必要とする酵素を自ら作っています。

例えば、デンプンを分解するアミラーゼという酵素は、唾液腺で合成され、タンパク質を分解するペプシンという酵素は、胃で合成されます。

肝臓・膵臓・腎臓・小腸・肺などのあらゆる器官の細胞が、必要な酵素を自分自身で合成しています。

では、酵素の原料は?

タンパク質を構成しているアミノ酸とビタミン、ミネラルなどを材料として酵素は作られています。

数千種類の酵素が、それぞれ違った材料で作られるということなので、体の中で必要な酵素がきちん作られるためには、バランスがよく多品目をとる食事がとても重要なことがわかると思います。

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腸内細菌と酵素

腸内細菌は酵素も作ります。

酵素ドリンク、酵素サプリ、酵素ダイエットなどなど酵素商品が出回っていますが、

酵素ってなに?

と聞かれても、答えることができないのではないでしょうか。

辞書(大辞林)で調べると、

「生物の細胞内で合成され、消化・呼吸など、生体内で行われるほとんどすべての化学反応の触媒となる高分子化合物の総称。タンパク質だけまたはタンパク質と低分子化合物とから成る。
その種類は多種多様で、化学反応に応じて作用する酵素の種類が異なる。
酒・味噌の醸造をはじめ、食品工業・製薬工業に広く利用される。
エンザイム。エンチーム。」

なんだか難しいですね。

わかりやすい説明に挑戦してみます。

まず初めに、

★酵素は生き物ではありません。

★酵素は栄養ではありません。

酵素は、タンパク質で作られた道具・機械のようなもので、1つの酵素は、1つの仕事しかできません。

例えば、唾液の中に含まれているアミラーゼという酵素は、デンプンを分解する能力があるのですが、デンプンだけしか分解することができないので、タンパク質や脂質を分解することはできないのです。

アミラーゼという酵素は、デンプンを分解するためだけに作られた道具・機械なのです。

このような酵素が、人間の体内では4,000~5,000種類ほど発見されていて、食べ物の消化・吸収を助けたり、身体の正常な働きを保ったりと、生命活動・生命維持に欠かせない役割を果たしています。

自然界にも何万種類の酵素があり、まだまだ発見されていない酵素が、自然界でも体内でも無数にあります。

人間も含め、生物は酵素なしでは生きていくことができないのです。

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腸内細菌が作るビタミン まとめ

腸内細菌が作るビタミン

ビタミンB1(チアミン)
ビタミンB2(リボフラビン)
ビタミンB3(ナイアシン)
ビタミンB5(パントテン酸)
ビタミンB6
ビタミンB7(ビオチン・ビタミンH)
ビタミンB9(葉酸)
ビタミンB12
ビタミンK

腸内細菌が作るビタミンで、Bがつくビタミンが8種類ありますが、これをまとめて「ビタミンB群」といいます。

ビタミンB群は、互いに助け合って働いています。

お互いに協力関係をもちながら様々な代謝に関わっているので、1種類だけを多く摂取しても、上手く働けないこともあります。

バランスの良い食事を心がけることは、ビタミンをバランスよく摂るためにも大事なことなのです。

ビタミンB群の通称をまとめると、

神経ビタミン
ビタミンB1(チアミン)
ビタミンB6(ピリドキシン)
ビタミンB12

発育ビタミン
ビタミンB2(リボフラビン)

美容ビタミン
ビタミンB2(リボフラビン)

肌のビタミン
ビタミンB3(ナイアシン)
ビタミンB6(ピリドキシン)

ダイエットのビタミン
ビタミンB5(パントテン酸)

抗ストレスビタミン
ビタミンB5(パントテン酸)

皮膚のビタミン
ビタミンB7(ビオチン・ビタミンH)

造血ビタミン
ビタミンB9(葉酸)
ビタミンB12

赤ちゃんビタミン
ビタミンB9(葉酸)

そして、ビタミンKは、止血のビタミンです。

人が健康に生きるために必要なビタミンは13種類あります。
(ビタミンB群8種類と、ビタミンK、ビタミンA、C、D、E)

その内9種類も腸内細菌によって作られるのです。

しかし、腸内細菌が悪玉状態であれば、ビタミンを作る能力も下がります。

腸内フローラ(腸内細菌叢)を善玉菌でいっぱいの状態にして、腸内環境を整えることがいかに大事なことなのかがわかっていただけたでしょうか。

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腸内細菌が作るビタミンB6

ビタミンB6は、ピリドキシンとも呼ばれる水溶性のビタミンで、熱に弱い栄養素です。

【ビタミンB6の働き】

ビタミンB6は、たんぱく質の代謝(エネルギーを作る)に不可欠で、成長を促進する効果があります。

「肌のビタミン」とも呼ばれていて、皮膚の新陳代謝を活発にして、ハリ・ツヤ・潤いのある若々しい肌を維持する美肌効果もあります。

皮膚の他にも、粘膜、髪、歯、爪などの健康を保つ働きがあります。

ビタミンB6は脂質の代謝もサポートし、肝臓に脂質が蓄積するのを防ぎ、脂肪肝を予防する効果があります。

また、精神を安定させる脳内の神経伝達物質であるセロトニンの合成にも関わっているので、精神状態の安定に役立ち、うつ病や不安障害、恐怖症などの改善にも効果があります。

その他、
動脈硬化の予防、
アレルギー症状の緩和、
生理痛の改善、
つわりの症状の緩和、
ホルモンのバランスを整える働きなどの効果がわかっています。

【ビタミンB6が不足すると】

ビタミンB6が不足すると様々な代謝異常が起こり、特に皮膚と粘膜にトラブルが起きやすくなるので、肌荒れ、ニキビ、皮膚炎、舌炎、口内炎、口角炎、結膜炎、湿疹、じんましんなどの症状が現れるようになります。

また、神経系の異常がおこり、神経の情報伝達がスムーズに行われず、末梢神経障害、けいれん、手足のしびれ、足がつる、眠気、不眠症、食欲不振、倦怠感、情緒不安定などが起こることがあります。

【ビタミンB6を含む食品】

ビタミンB6は、魚類や肉類で全般に多く含まれます。

豆類や穀物にも多く含まれていますが、体内での利用効率は低いようです。

また、冷凍保存した食品や加工食品などは、ビタミンB6が減少してしまいます。

ビタミンB6は、腸内細菌によっても作られるので、体内で不足することは少ないですが、抗生物質の服用、妊娠中、経口避妊薬(ピル)の常用などで、欠乏状態になりやすくなります。

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