腸内細菌が作るビタミンB6

ビタミンB6は、ピリドキシンとも呼ばれる水溶性のビタミンで、熱に弱い栄養素です。

【ビタミンB6の働き】

ビタミンB6は、たんぱく質の代謝(エネルギーを作る)に不可欠で、成長を促進する効果があります。

「肌のビタミン」とも呼ばれていて、皮膚の新陳代謝を活発にして、ハリ・ツヤ・潤いのある若々しい肌を維持する美肌効果もあります。

皮膚の他にも、粘膜、髪、歯、爪などの健康を保つ働きがあります。

ビタミンB6は脂質の代謝もサポートし、肝臓に脂質が蓄積するのを防ぎ、脂肪肝を予防する効果があります。

また、精神を安定させる脳内の神経伝達物質であるセロトニンの合成にも関わっているので、精神状態の安定に役立ち、うつ病や不安障害、恐怖症などの改善にも効果があります。

その他、
動脈硬化の予防、
アレルギー症状の緩和、
生理痛の改善、
つわりの症状の緩和、
ホルモンのバランスを整える働きなどの効果がわかっています。

【ビタミンB6が不足すると】

ビタミンB6が不足すると様々な代謝異常が起こり、特に皮膚と粘膜にトラブルが起きやすくなるので、肌荒れ、ニキビ、皮膚炎、舌炎、口内炎、口角炎、結膜炎、湿疹、じんましんなどの症状が現れるようになります。

また、神経系の異常がおこり、神経の情報伝達がスムーズに行われず、末梢神経障害、けいれん、手足のしびれ、足がつる、眠気、不眠症、食欲不振、倦怠感、情緒不安定などが起こることがあります。

【ビタミンB6を含む食品】

ビタミンB6は、魚類や肉類で全般に多く含まれます。

豆類や穀物にも多く含まれていますが、体内での利用効率は低いようです。

また、冷凍保存した食品や加工食品などは、ビタミンB6が減少してしまいます。

ビタミンB6は、腸内細菌によっても作られるので、体内で不足することは少ないですが、抗生物質の服用、妊娠中、経口避妊薬(ピル)の常用などで、欠乏状態になりやすくなります。

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