腸内細菌と便秘3

便秘によって、腸内細菌悪玉菌が便を腐敗させて、有害物質が発生する。

その有害物質が腸から吸収され血液に入り、全身に回って病気や不調の原因になる。

前回説明したのは、有害物質による直接の症状ですが、今回は、間接的なリスクを説明します。

それが、「免疫力低下」です。

腸内細菌教室では、「腸内細菌とガン」で解説しましたが、腸は免疫機能を持った器官なのです。

免疫とは自然治癒力のことで、体内に侵入した細菌やウィルスなどの病原菌・有害物質を排除する能力、がん細胞などの変質した異物を攻撃し排除する能力です。

また、異物と反応する抗体を作って発病をおさえる抵抗力を持つことです。

この免疫システムの約60~70%が腸に集中しているといわれています。

腸には外部から食べ物とともに、多くの病原菌やウィルスが侵入します。

それらの外敵から防御する仕組みが免疫システムなのですが、その中の1つである白血球(免疫細胞)の6割が小腸の内壁に集結しています。

腸内細菌と免疫系は、腸内で共生しているのです。

バランスがとれた腸内細菌叢(腸内フローラ)が、腸管の免疫系を適切に活性化することで、
健康が維持されていることがわかっています。

逆に、便秘などにより腸内環境が悪くなると、共生関係のバランスが崩れ、免疫力が低下してしまいます。

そして、免疫力が低下すると、風邪を引きやすくなり、インフルエンザなどのウイルス感染も起こりやすくなってしまいます。

他にも、
大病になりやすい、
アトピーや花粉症などのアレルギー、
肌荒れ、
疲れやすい、などなど、
体の防衛力が弱くなることにより、さまざまな症状が出てきてしまうのです。

もちろん、ガンを防ぐ力も弱くなります

便秘が大病につながってしまうことを知って下さい。

 

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