悪玉菌が増える原因はたくさんあります。
★加齢
これはしょうがないことですが、赤ちゃんの時には善玉菌が多かった腸内は、年齢を重ねるごとに善玉菌が減少し、悪玉菌は年とともに増加していきます。
年を取るとともに体の機能は衰えるので、胃酸や腸内分泌液の分泌量が少なくなったり、腸の蠕動(ぜんどう)運動[波のように動く運動] も弱まって、悪玉菌が増える原因となります。
★便秘
便(うんち)が大腸内で留まる時間が長ければ、それだけ悪玉菌が増える時間
が長いということです。
また、腸内が悪玉菌でいっぱいの悪玉状態だと便秘になることがあるので悪循環ですね。
★肉や脂肪分の多い食事
肉類や油ものが多い食事は、悪玉菌が増える原因となります。
脂肪分や動物性タンパク質は悪玉菌の大好物です。
特に、消化しきれなかったたんぱく質や脂肪の一部が大腸に届き、悪玉菌の格好の餌になります。
暴飲暴食も腸の負担となるため、気をつけましょう。
★食物繊維の不足
食物繊維は、腸中の腐敗物を吸着するといわれています。
また、食物繊維が少ないと便の量が少なくなってしまうので、大腸内で留まる時間が長くなり悪玉菌が増えます。
便秘といっしょですね。
ダイエットのために少食にするのも、消化の良いものだけを食べるのも、便の量が少なくなるので注意です。
★運動不足
運動不足は筋力を低下させます。
特に腹筋が弱くなると、便を押し出す力が弱くなり、排便がスムーズにいかなくなります。
また、筋肉や体力の低下により腸の蠕動(ぜんどう)運動も弱くなり便を押し出す力が低下します。
蠕動運動の異常は、胃酸や胃液、腸内分泌液も減らすため、未消化の食物が大腸に届き悪玉菌を増やしてしまいます。
★ストレス
ストレスも腸の蠕動運動の異常を起こします。
ストレスは自律神経(自分をコントロールする神経)を乱すので、自律神経によって調整されている内蔵などの活動に悪影響を与えます。
胃腸の壁には、脳神経細胞と同じ神経細胞が同じ数だけ分布していて、自律神経と密接につながっています。
脳で受けたストレスは、ただちに胃腸へ影響します。
ストレスで便秘や下痢になり、便秘や下痢がストレスになるという、終わりのない悪循環がおこることがあります。
★病気
細菌やウイルスに感染したり、ガンなどの病気にかかると、悪玉菌が優勢になりやすくなります。
★抗生物質の使用
抗生物質を服用すると、腸内細菌自体が死んでしまいます。
また、家畜や養殖魚のエサ、農薬に含まれる抗生物質も腸内細菌に影響をあたえます。
どうですか?
現代は、悪玉菌が増える要素ばかりです。
悪玉菌が増える原因を取り除くことはなかなか難しい感じがしますよね。
ですから、悪玉菌を減らすことを考えるよりも、善玉菌を増やすことを考えた方が簡単です。
腸内細菌の量は一定なので、善玉菌を増やせば、悪玉菌は減ります。
食事やサプリメントなどで、無理矢理にでも善玉菌を増やしましょう。