がん。
日本人の10人に3人は、がんで死亡しています。
死因のトップです。
がんは、ある程度以上進行してしまうと、完全に治ることが望めません。
現在、がんを完治することができる薬はありません。
厚生労働省の統計によるとがんの死亡数・死亡率は、男性では第1位が肺がん、第2位が胃がんで、女性では第1位が大腸がん、第2位が胃がんです。
がんは、体内の正常な細胞が突然変異を起こし、元の細胞とは異なる細胞に変化して増えていきます。
がんは、1gぐらいになると、早期発見できるといわれていますが、たった1個のがん細胞が1gの大きさになるまで約30回分裂するそうです。
そして、1gになるまでの期間が、
なんと10年以上!
その後、さらに10回分裂すると、まったく手のつけられない状態になるそうです。
その期間は、わずか数年。
自覚症状が出たときには、すでに手遅れ。
もちろん、すべてのがんにあてはまるわけではないですが、10年もの長い間、体の中に潜んでいるわけです。
さらに、一生の間に10億回、がん細胞の発生する機会があるといわれています。
私たちの体の中では毎日、数千個のガン細胞が生れています。
では、なぜ、数千個のがんの元になる細胞が体の中にあるのに、がんにならないのか?
それは、人の免疫系が、がん細胞の発生と増殖を防いでいるからです。
いわゆる自然治癒力ですね。
いろいろな免疫細胞(T・B・K・NK細胞など)が、体の中では働いていて、がん細胞を攻撃し、排除しています。
体を細菌やウイルスの侵入から守ったり、体の内部に生じた異常な細胞を除去したりする体全体のシステムを免疫系と呼んでいて、免疫系のいろいろな器官や組織が協力しあって敵に抵抗する総合力が、免疫力です。
この免疫系が、なんらかの影響で弱まることで、がんになってしまうのです。