砂糖の吸収を抑える腸内細菌

世界保健機関(WHO)によると、世界各地での1日あたりの砂糖摂取量は、南米130g、北米・中米95g、西欧101g、中東90g、南アフリカ30gで、本は66gと言われています。

日本人の砂糖摂取量は、世界の中では低い方です。

しかし、日本の食生活は炭水化物が多く、炭水化物は体の中で糖分に分解されるため、総合的には糖分を過剰にとりすぎている人が多くなっています。

とりすぎた糖分は、脂肪分にして体に蓄えてしまうために、肥満の原因となっているのです。

そんな問題を解決してくれる腸内細菌が発見されています。

砂糖を吸収する腸内細菌と、砂糖を吸収できないような形にする腸内細菌です。

砂糖を吸収する腸内細菌とは腸内乳酸菌のことで、糖質を分解して多量の乳酸を作りだす腸管固有の乳酸菌が存在します。

つまり、砂糖(炭水化物)の糖分が体に吸収される前に、腸内細菌がエネルギー源として使ってしまうので、糖分の過剰摂取を予防してくれるのです。

また、砂糖を人間が吸収する前に、多糖化して吸収できなくしてしまう腸内細菌も発見されています。

その腸内細菌が持つ酵素(フラクトシルトランスフェラーゼ)は、砂糖を分解するときに、果糖をたくさん集めて結合させる「多糖化」をおこないます。

多糖化されると、人間の体に吸収することができなくなり、体外に排出されることになります。

私たちの腸内には、このような砂糖の吸収を抑える腸内細菌がいるので、腸内善玉菌を増やすことによって、砂糖の過剰摂取による肥満や糖尿病、心臓病、動脈硬化、シワ・たるみ、骨粗しょう症の予防、また、糖質中毒による症状(冷え性、便秘、偏頭痛、耳鳴り、肩こり、貧血、めまい、むくみ、イラつき、緊張、うつ、集中力低下、思考力低下、忘れ物、物忘れ、薄毛、抜け毛)の予防にもなるのです。

あなたの腸内細菌を善玉状態にすることに努力しましょう。

 

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