題名を見て、腸内細菌でダイエットができるの?
そんな疑問が心に浮かんだことでしょう。
では、その仕組みを説明します。
腸内細菌は、人の体の腸管にびっしりと覆うように定着しています。
この腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)は、お花畑のように見えることから、腸内フローラと呼ばれています。
腸の壁に腸内フローラが広がっているので、人間が食べたものは、消化されて体に吸収される前に、腸内細菌が食べることになります。
腸内細菌も生きていくためにはカロリーを消費するので、腸内細菌の数が多いほど、腸内細菌の消費カロリーは多くなり、その反対に、人間が吸収し、消費できるカロリーは少なくなります。
その結果、ダイエットにつながるということです。
動物実験によると、腸内細菌が消費するカロリーは、全体の約20%にもなります。
例えば、お茶碗一杯のご飯が約140gで、カロリーは235キロカロリーですが、その内、腸内細菌が約20%の47キロカロリーを消費するので、実際に人間が吸収するカロリーは、188キロカロリーとなるのです。
腸内細菌は、人間の食事の一部をもらい、カロリーを消費し共生するとともに、ビタミン(B、C、H、K)や葉酸など、人間に有用な栄養分を作り出しています。
腸内細菌を増やすことによって、ダイエットと栄養分補給という、健康に役立つ働きを手に入れることができるのです。